【政策】「ウクライナ情勢・資源価格高騰を受けた緊急総合対策」をとりまとめ

 国民民主党は8日、党政調全体会議において「ウクライナ情勢・資源価格高騰を受けた緊急総合対策」を取りまとめた。

 本対策は、令和4年度当初予算案策定後に生じたロシアによるウクライナ侵攻、日本周辺の安全保障環境の懸念の高まり、資源価格高騰等に伴うインフレ等の事態に対応するとともに、コロナ禍長期化に伴う需要ギャップや、影響を大きく受ける産業支援等を行うための総合的な対策を取りまとめたもの。内容は以下の通り。

1.家計負担・事業者負担軽減及び景気対策

▼ トリガー条項凍結解除及び油種追加 2兆円(凍結解除1.6兆円、激変緩和策0.4兆円)
▼ 消費税減税10%→5%(1年間)10兆円
▼「コロナ債務金融円滑化法」制定(コロナ債務返済に窮する事業者及び個人に対する返済猶予等資金繰り対策)2兆円
▼ 事業主の社会保険料負担半減(特にコロナ禍に伴う納付猶予分)0.5兆円
▼ 賃上げ減税を法人事業税・固定資産税・消費税に拡大(赤字法人も対象)0.5兆円
▼ 飲食業・宿泊業等への支援(生活衛生法改正による支援<対象17業種>)0.1兆円
▼ 企業における「インフレ手当」損金算入制度導入

2.資源・エネルギー・食料安定供給の確保及び公共交通対策

▼ 資源・エネルギー・食料・人材等の確保を含む総合的な「経済安全保障基本法」制定
▼ グリーンイノベーション基金の増額(非化石燃料の国内製造基盤構築等)1.0兆円
▼ 法令に基づく安全基準を満たした原発の再稼働
▼ 新しい原子力技術の推進、原子力技術者・オペレーターの確保 0.2兆円
▼ 公共交通(航空<航空燃料高騰対策等>・鉄道・バス・タクシー)支援0.5兆円
▼ 国産小麦増産支援・配合飼料価格安定基金積増し・肥料等高騰対策等 0.1兆円

3.ウクライナ難民支援

▼ UNHCR等への追加拠出及び国内へのウクライナ難民受入れ 0.1兆円

4.島嶼防衛の強化

▼ 海上保安庁巡視船の整備拡充及び人員増強 0.2兆円

5.国民生活と地方の支援(人を守る安心社会の実現)

▼ コロナ禍で問題が顕在化した「孤独・孤立対策」の推進
▼「ヤング・ケアラー支援法」制定
▼ 悪質クレーム被害から労働者を守る「カスタマー・ハラスメント対策法」制定
▼ 地方創生臨時交付金の増額 0.5兆円
▼ 東北地方地震復旧対策

6.ロシア経済協力関連予算の減額

▼ 8項目の日露経済協力プランの減額 0.02兆円

ウクライナ情勢・資源価格高騰を受けた緊急総合対策(PDF)